大切なことは全部マンガから教わった 2 『ブッダ』








大切なことは全部マンガから教わった 2



手塚治虫「ブッダ」



日本では数多くの優秀なマンガ家が活躍しています。マンガの表現力、質、量でいっても日本のマンガは世界一なのではないでしょうか。僕も数々のマンガ家が生み出す作品を読み、感動し、敬愛していますが、それでも未だにこの人を超えるマンガ家はいないと思っています。



懐古厨だと言われてもいい、僕が崇める世界最高のマンガ家、手塚治虫氏です。



あまりにも幅広いジャンルを手がけていて、やってないジャンルはないんじゃないか?って位引き出しが多い。というか、数々のジャンルを作った人。大人向けにも子供向けにも対応できるし、作品の量、描くスピードが半端じゃない。生涯をマンガに捧げた天才です。



、、、なんか手塚治虫のことを語りだすと長くなっちゃうな。好きなことはいくらでも書けるけど読み手が苦痛だろうから本題に入ります。



僕が小学校の頃に読み、ずっと心の隅に引っかかっている台詞。



「ブッダ」4巻

「木や草や山や川がそこにあるように

人もこの自然の中にあるからには

ちゃんと意味があって生きている



あらゆるものと・・・

つながりをもって!



もしお前がいないならば

何かが狂うだろう おまえは

大事な役目をしているのだ」




ブッダです。最近『聖おにいさん』(このマンガもマジオススメ!)で再度脚光を浴びている例の悟りを開いたシャカ族の王子様です。この台詞は、そのまさに悟りを開いた瞬間にシッダルタ(後のブッダ)から発せられるもの。ヤタラという大男がやってきて、ピッパラの樹の下で教えを説き、その時に言った自分自身の台詞に感動してそのまま悟りオープン、、、といった感じです。

説明するとなんかギャグですが、言っていることはなぜかずっと心の奥に残り、何度も何度も読み返すうちにこれは実はすごいことをいってるんじゃないかと思い始めました。



まだ幼い頃は自分には意思があって、それに従って生きている、自分の運命は自分で決めていると思っていましたが、これを読んでからは次第に



「ああ、自分は生かされているだけなんだな。全ての事象はなるべくしてなる、在るべくして在るだけなんだな。」

と思うようになっていました(まあ普段はこんなこと考えながら生きていませんけど)。

病気で早く死ぬ善人も、悪事の限りを尽くしてなお生きながらえる人も、皆それぞれその後に続く人々を昇華させていく為の役目を背負ってるんでしょうね。このマンガは全編を通して、そんないろんな人の生き様を描いていて、明確な善悪の描写はありません。皆、その時代、その人その人の運命に翻弄されながら、苦しみ悩みながら生きて、そして死んでいきます。



ちなみにこのマンガ、多少手塚お得意のスターシステムで、キャラの脚色があるとはいえ基本的に史実だと思っていましたが、最後の後書きを読むと、実は結構創作が入っているらしく、、、タッタは実はいなかったとか、大人になってから知り、ビックリでした。



ちなみにうちのヨメは



「『聖☆おにいさん』の元ネタがちゃんと知りたい」




という理由から最近これを読み始めました。



、、、まあ理由はどうあれ、読んで損はしない一作です。