引越し先の部屋 -PART 1-

最近、引っ越した。

今まで社員寮に住んでいたのだが、病状のことやその他の諸事情があり、アパートを借りて住まうことになった。 結構急ぎだったため、部屋探しは2週間ほどで即決、即入居。丁度リフォームが終わったばかり、という正に「住んで!」といわんばかりの物件があったため、そこに決めた。 

築オレと同い年という相当年季の入った部屋。コンセプトはインテリア雑誌風に言うと
「和のテイストを十分に取り入れた、昭和の懐かしさを感じさせるオールドでレトロな空間」かな。
ちなみにオレの愚友は

「あ、おれのばあちゃんちの二階みたい」

とのたまった。失敬な。でも、しょうがないかもな。
なんていうのかな、あれ。
ウチの壁、引っかくとボロボロと何かが落ちてくるしね。
でもいいんだよ!"バストイレ別"だし、"ダイニング有"だし、! 

引越しも滞りなく終わり、さあ掃除だ、、、というところで、大変なことに気づく。 

汚い。 


なぜエアコンからがでますか? 

なぜ風呂掃除だけで何日もかかるですか?なぜ水が赤いですか? 

なぜ流しのパイプの汚れが「カレールウ」のようにコーティングされてるですか? 

なぜ蛇口からお湯が出ませんか?なぜ上方向に水が噴出しますか? 

なぜ全体的に臭いですか?なぜ?なぜ!?(大泣) 


もう家族や友達まで召喚して徹底的に掃除し続けた。 

「ここまで汚いと、キモチイイね」 

などとワケの分からない言葉を吐く輩まで出る始末。
それでもなんとかだいぶ清潔になり落ち着いた頃、友人の一人がオレに質問してきた。 

「あのさ、なんでこの家、表札の両隣りにお札が貼ってあるの?」 


、、、え!? 


本当だ。



なんだよこのかすかに読めるこの文字、「『』(しずめる)」とか「『』(ふせぐ)」とかって、
なにをだよ!なにからだよ!!嗚呼、怖えーよ! 

このお札、ぴったりくっついていて、剥がそうとしても全く剥がれない。しかもなぜか中途半端に上からペンキで塗った後がある。何故!?なぜ途中で塗るのをやめた、ペンキ屋!塗るならいっそのこと見えないよう、誰も気づかないほど徹底的に塗ってくれよ!

何人かに相談した結果、あのお札はとりあえず悪いもんじゃなさそうだから、そのままにしとく方がむしろいいんじゃない?という答えが帰ってきた。確かに「なにか」からはわからんがとりあえず「鎮め」たり「防い」だりしてくれるものなら良いか。


オレの家はとりあえず守られているみたいです。「なにか」から。