9日目 ~女子大生チャリダーズ~

スタート位置:高知・土佐市

札所:2ヶ所

36番 青龍寺

37番 岩本寺





相変わらずの雨

朝、起きて簡単な支度をして、出発。3人で山を下り、最後に記念の写真を撮る。





朝の散歩をしていたおばちゃんに撮ってもらう。





天気は相変わらずひどいが、歌を歌いながらペダルをこぎ始める。



まずは36番青龍寺、もうひどい雨で寺なんかどうでもよかった。とにかく「到着する」ことのみを考えて走る。

そして37番。36から37までの道のりはふたつあって、おれは短く、楽な方を選ぶ。きた道をちょっと引き返すのだが、この時、思いっきりすっ転んだ。この旅、初すっ転びである。大雨の中、びしょぬれマンホールの上でハンドルを切ったから当然の如くタイヤをとられた。体は放り出され、車道に転がってしまったものの、幸い車は通っていなかった。また、うちどころがよかったのか、手がしびれただけで、無傷だった。これもお大師さんのおかげか。

毎日、致命的にヤバくならずに済んでいる。なってもおかしくないのに。カタヤマさんもいっていたが、「特別な力が働いている」のかもしれない。東京にいたころはこんなこと絶対考えなかったな。まあ実際のところはわからんが、この四国という土地に感謝しとこう。





遍路旅、初の、、、

37番までは、峠を越えなければならない。これに挑む前に、しっかり準備するため、コンビニのトイレを借りにいく。みると、コンビニの前に3つの重装備なチャリが。しかもライダーは全員女の子。



おっしゃ。



もちろんのことだが、遍路旅をやっていて若い女性なんてそうそういない。そもそも四国はなんだかじいさんばあさんが多いのだ。即座に声をかける。遍路初の出会いだ!



聞くと彼女らは大学2年生、サイクリングサークルらしい。だから装備もしっかりしてるのか。遍路ではないが、四国をチャリで回っているのだという。少し話してからオレはトイレにいく。彼女らはオレがトイレにいっている間先にいってしまったようだ。なあに行き先は一緒、追いついてやろうとなどと意気込んで、峠に向かう。



峠、めちゃめちゃ辛かったです。ふともも痛過ぎ。しかも、いくらがんばってこいでも一向にあの3人の姿が見えない。オレのチャリの方がスピードでるはずなのに、、、!体力と筋力で負けてるのか!?オレは途中で音をあげ、ひたすらチャリを歩いて押していた。

峠の登り坂が終わったところで、3人が道端で休んでいるのを見つける。3人がちょうどその時出発したので、オレは速度をあげ、走りながら声をかける。道の駅にいくというからご一緒させてもらうことにした。



道の駅について、3人と一緒にアイスクリーム食べながらくつろぐ。





チャリダーに会うのはうれしいです。





そしてここから37番、岩本寺まで一緒にいくことになった。彼女らは岩本寺の中にあるユースホステルに泊まるのだそうだ。オレはその隣、カゲタニさんに教えてもらった通夜宿、「岩本寺の車庫」に泊まることにした。





岩本寺

岩本寺の境内にいると、まず気のよさそうなおっちゃんと会った。この人は遍路をもう何周もまわっているが、足を痛めてできなくなったらしい。「車までついてきてください」といわれ、ヒョコヒョコついていくと冷たく冷えたみかんと、フルーツ缶詰をくれた。



その後、戦没者の骨を集める団体と名乗る人と出会う。この人たち、オレにやけに宣伝してきて、



「君、いい顔してるねー」

「普通の大学生じゃこんなこと(遍路)できんよ」



などと誉められる。いや嬉しいんだけど、、、

そしてそのうち、





「君、パプワ・ニューギニアにある戦没者の骨を一緒にとりに行かないか?費用はこっちが持つから」



え、、、!?




いくら遍路といえど、初めて出会った人にここまでいうかフツー?

本とか資料とかをもらい、名刺までくれた。嬉しいんだが、紙は重いんだよ、、、でもこれも「お接待」か。粗末に扱ってはならない。旅の最後まで持ち歩くことにした。



車庫にテントを張り、一通り落ち着いた後、あの3人を夕食に誘う。、、、が、もういってしまったらしい。あちゃーもっと早く電話すればよかった。夜、もしヒマならこっちに遊びに来て、とだけ伝え、近くのレストランに食べにいく。



テントに戻り、しばらくすると3人の1人、アミちゃんが



「今日はみんな寝ちゃったからいけません、、、」



うう、フラれてしまった、、、仕方がない。みんなもチャリ旅だしな。かくいうオレもこの時すでに眠かったし。メシいかずに会ってりゃよかったよ。残念な思いをかみしめながら、床につく。