13日目 ~マコトとの出会い~

スタート位置:愛媛・内子町

札所:2ヶ所

44番 大宝寺

45番 岩屋寺





ヤマウチさん家の朝

朝、変な音で目が覚める。四国では多くの所がそうだが、朝の6時、正午、夕方6時にチャイムやらサイレンやらが鳴る。漁港があるとかが理由らしいが、それにしてもうるさい。そういえば昨日の夕方、内子の町を走ってたらいきなり町内放送が聞こえてきて、



『○○中学校の修学旅行は無事日程を終え、宿に戻りました。』



というアナウンスが流れた。そんなこと町全体にいちいち伝える必要あるのか!?町の規模を思い知らされる。



朝起きると、ヤマウチさんは飼っている鳥にエサをやっていた。「オオルリ」という鳥で、許可がないと飼えないらしい。



「生きた虫しか食わん」



といいながら、容器の中でひしめきあっているごはん粒大の虫をピンセットで取り、鳥の口にいれていた。



朝支度を終え、ヤマウチさん宅をでる。出発の時に朝食を作ってくれて、しかも弁当、そして1000円を持たせてくれた。2人は普段朝食は食べないらしいので、わざわざオレのために作ってくれたらしい。心から感謝です。






朝出勤する前に写真を撮らせてもらいました。お世話になりました。





四国の人はすごい。まあ今始まったことではないが、本当にこの信仰の力というか、お大師さんの影響は計り知れないものがある。





のんびり遍路君

この日目指すのは44、45番、難所と呼ばれるところだ。はっきりいって、めちゃくちゃ辛かった。やはり上り坂は歩く方が全然楽。ぶつくさ独り言をいいながら登る。





ほんとに辛かった、、、





途中、M大学のコニシという人に会う。彼は歩き遍路で、もう一ヶ月以上になるという。のんびり進んでいるようだ。オレが昨日泊まった内子の町には、気にいって3日くらいいたらしい。「なにやってるの?」と聞いたら



「本を読んだり、物書いたり、星空をみたり、、、」




、、、オレはここまではくつろげない。チャリ旅という性格もあってか、「進むこと」は大前提になっているようだ。コーラをお接待してあげて、ベンチで20分くらい話す。





やっぱり遍路を100%楽しむには歩き遍路だろう







マコト

コニシ君と別れ、次に出会ったのはマコトという福岡の大学の3年生。オレは「やった!また女子大生!!」と高まる気持ちを抑え(何しに遍路にきてるんだか)、チャリをおりて話しかける。



マコトも歩き遍路、でも車に乗せてもらったりして進んでいるのでかなり速いペースでまわっているらしい。納経もせず、納め札もせず、お経も読まず。若い人にはこういう遍路は多いな。



途中、「亀の井」といううどん屋があったので、そこで食べることにする。「しょうゆうどん」がうまかった。しょうゆうどんってのは、うどんにしょうゆと大根卸しだけをかけて食べるもの。これがほんとにうまい。この時、隣に座っていたおっさん二人組といろいろ話す。おっさん達は次の寺の方向にいくらしく、マコトは彼らと一緒に先に車でいってしまった。くそー、なんだか負けた気分だ、、、



大宝寺にようやく着いた時、マコトはもうお参りを済ませて下りて来たところだった。なんでも、遍路の金剛杖をさっきのうどん屋に忘れてきてしまったらしい。ああ、そういえば急いで車に乗ってたな。寺でお古の杖もらえるという話を聞いていたので、オレはどっかの寺でもらいなよ、といい、オレは大宝寺の方へ向かった。



45番に向かう途中、また会う。



「あー、来たー!もう絶対振り向かんとこうと思ってた」



そりゃチャリなら追いつくよ。オレはまたチャリをおりて、話しながら進んだ。45番の近く「国民宿舎 古岩屋荘」の前で、どこに泊まるかを話し、結局彼女はそこ、そしてオレはその宿舎の隣のバス停で泊まることにする。





手前がバス停。奥が古岩屋荘。

こんなに近いのに片一方は一泊5000円、もう片一方はタダ。





その日は歩きで45番まで一緒にいくことになった。マコトはチェックインを済まし、その間オレはチャリを置いて身を軽くし、歩きの準備をした。


古岩屋荘から45番、岩屋寺までは約4~5km、歩きで片道一時間くらいだ。国道沿いなので道は楽なのだが、岩屋寺ふもとからが大変だった。ここは88ヶ所でも車で上まであがれない寺として知られている。ここではふもとで無料で杖を借りられるので、初めて杖を使いながら、山を登っていった。


上では、「岩屋寺」の名が表す通り、すごい岩の壁があった。もう寺の上にせり出していて、いつ落ちてきてもおかしくないくらいでかい。マコトは般若心経を読んだことがないというので、一緒に読んだ。


古岩屋荘に戻り、夜はハヤカワさんという40歳くらいの男性と一緒に食べる。彼は関西の広告代理店に努めているらしい。なかなかの辛口トークで、マコトはたじたじになりながらも、気にいっているようだ。


風呂に入り、テントをはった後、コインランドリーを使うため夜にまた岩屋荘に来る。コインランドリーが終わるのを待っている時間はヒマなので、ここぞとばかりにたまっている日記を書く。ほんと日記を書く時間を確保するのが大変だ。


しばらくすると、マコトがやってきた。

彼女が遍路をまわる理由は大学の課題らしい。心理学をやっているので、これが卒論のテーマになるのだという。まあそれ以外にもいろいろ考えるところがあるみたいだ。オレは大したアドバイスもできずに、ただ話を聞いていた。

その後、マコトは隣のバス停に張ったテントを見にきたりもした。あまり見たことがないらしく、感動してた。


ちなみに寝る前、コンタクトをはずそうと思って、メガネがないことに気づく。アウチ。そういやヤマウチさんのところの洗面所に置きっぱなしにしてたわ。かなり不便である。ケータイといい、メガネといい、なぜオレはこんなにモノを忘れるんだろう。とりあえず、財布だけは、財布だけは、、、!!


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